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自分が向き合う音楽のこと、いろいろ・・・
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※今日は完全に自分語りなので興味ない貴方は読み飛ばして下さいね






彼のことはこのブログにも一度記事を書いたことありますが、、


先輩は同じ高校の2つ上で、私の一年の教室から窓越しに先輩の3年の教室が見えて、
先輩が11時頃眠そうに登校してくる様子なんかを私はいつもボーっと見てた。



彼は見た目はあきらかにバンドマンで、髪の毛がいつも逆だっていて、
おまけに教室にいるときはほとんど寝てた。



私はせっかく入った高校なのに、友達関係でつまずいてて、
学校行くのが当時苦痛で仕方なかったんだけど




文化祭のバンドで歌っていたその先輩と知り合いになり
・・・というか、先輩の歌に衝撃を受けた私が勝手に押しかけて知り合いになり(笑)



その流れで自分も影響を受けてロックを聴き始めてバンド始めたりして。

これは1980年代後半のあるあるですな



「自分のバンドでライブもやってるから、よかったら来て」
と、一年の教室までわざわざチケットを持ってきてくれたんだけど


髪の毛逆立てたバンドマンの3年生が、一年の教室に来てる!
みたいな騒ぎになり。



「何何?どういう知り合いなの?」
「ライブ?えっすごいね!一緒に行きたい!」
「あの先輩と一緒に文化祭出てた○○先輩も知り合い?」
など、現金な女子達に取り巻かれ、


その勢いでなんとなく気まずい友達関係も解消してしまったのでした。



先輩のおかげです。



バンドを始めたら、同じように音楽やっている友達も増えて、学校行くのが楽しくなりました。



先輩のバンドはすでに地元では有名で、
関内の7th avenueのライブは毎回満員御礼~



もちろん私も毎回、本当に毎回行きました。



ていうかなぜか私いつも花束持って行きました。
ロックバンドに花束・・・



でも先輩迷惑な顔することなく、大事に持って帰ったよ、飾ってるよ
と言ってました。翌日学校で会って「ありがとね」と言ってもらって
その日一日HAPPY~みたいな。




あの頃は、、
先輩のライブに行くためだけに毎日があって、
次のライブ何着ていこうかな~って友達と相談して
洋服を自作し合ったりして。




当時、オリーブ少女が流行っていて
バルーンスカートにニーソックス&ラバーソウル、
がバンドマンとしての制服的な面がありまして(笑)



DCブランドで買えばかわいいのが手に入るけど、
お金のない県立高校の女子高生ですから、みんな工夫するする。
大体、洋服作り自体も流行ってたしね。
文化服装学院に進学するのもなんかステイタスでした。


思い出すと、あのときは楽しかったなぁ。。。


勉強は一切しなかったけど!(笑)





先輩のバンドのオリジナル曲は全て先輩自身が歌詞を書いていて
デモテープか何かをもらったときに、歌詞を教えて下さいとお願いしたら

なんと数日後、きれいな自筆でレポート用紙に書いて



「全曲は書けなくて…ごめんね、また今度書いてくるね」と言って
また一年の教室までわざわざ持ってきてくれた。



これにはHAPPY~
どころか、びっくりしました。




見た目は不機嫌そうなバンドマンで目つきもするどく強面だったけど
外見とは裏腹に、ほんとに誠実で真面目で優しい先輩でした。






ある日、先輩の教室を覗きに行ったら先輩はいなくて、
机の中を見たら(おいおい)一冊の本が入れてあって


ついつい持って帰ってきてしまいました。
(ていうか盗んだというか。先輩ごめんね 時効だよね)

それが、北方謙三の「逃がれの街」だったんだけども。


今、本棚見たらあったし(笑) 30年近くたちますが!!
大事にとってありますよ先輩。



だいたい、ロックバンドやってる高3男子が、北方謙三
(言わずもがなですが歴史小説に行く前の純ハードボイルドな北方謙三ですよ)
てのもどうかと思うが、
影響を受けた高1女子(←私ね)もこれがきっかけでほとんどの北方ハードボイルド作品を読破することになります(笑)



まあそんな感じでとにかく私の十代に、いや、私が今音楽をやっていること自体に
完全に影響を与えてくれた先輩でした。


卒業してから会うことはなかったけど、
ネットが普及してからはときどき近況を検索したりして
音楽を続けられてることは知ってました。


あるとき、桜木町でカフェをやってると知って、
当時よく桜木町あたりでうろうろしていた私は
一度勇気を出して先輩のお店に行こうと思ったんだけど。




なんでかな?





先輩に会って、あの頃のこと、お礼を言いたかったんだと思う
先輩のおかげで、友達関係が解決して学校行くのが楽しくなった
先輩のおかげで、バンドを始めて、音楽やるのも楽しくなった
そのせいでだいぶ人生は転落したけど(笑)




第一、先輩と会わなかったら今こうして音楽をやっていなかったかもしれないし




でもね、、
きっと先輩は忘れちゃってるし
今更行ってもどうよ?自己満足でしかないよな。とか思ってやめちゃったんだ



今、今になって思えばわかる
私は先輩にとっては単なる高校の後輩で、
追っかけみたいにちょっとうざい存在だったかもしれないけど
先輩は絶対にうざいなんて言ったりしない



きっと会いに行ったら、私のことはおぼえてないかもしれないけど
すごい喜んでくれたと思うんだ


会いに行けばよかった、
先輩、私先輩に影響受けて、まだ音楽やってますよ、って


久しぶりに先輩の歌も聴きたかったのに




なんで会いに行かなかったんだろう。








だってまさかこんなに早く死んじゃうなんて思わないから







いつかまた会えると思ってたんだ。




もう二度と会えないと思うと、
胸がぐっと苦しくなる。







私の中ではずっと18歳の眠そうな先輩が「ありがとね」って笑ってる
7thの楽屋に行くといつもそうやって笑顔で言ってくれたように




最後に遺した曲が「THANK YOU」だなんて




先輩



どこまでもかっこよすぎですよ。






私が言わなきゃいけなかったのに。






 




心よりご冥福をお祈りいたします。


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